2013.9月号エコヨムより

2013年09月12日

先日、新幹線に乗っていたときのことです。

泣いている赤ちゃんをあやしている女性に「うるさい!!寝れん!」と怒鳴っている

男性がいました。

女性は、すぐにその男性に謝って、赤ちゃんを抱いてトイレの方へ出て行かれました。

僕は、頭にきて「おいおい、アンタ。なんだそりゃ?新幹線は、ホテルじゃねーぞ。」

と言いたかったのですが、それも大人げないので「赤ちゃんだから仕方ないですよ。

大目に見てあげましょう」と言いました。

すると、その人は「いやいや。みんなを代表してわしが言うたったんで」とかなり強気。

僕も負けじと「みんな赤ちゃんの時は、周りに迷惑をかけたはず。それに、公共の乗物なんだし、お互いさまということで」と、ひきつった笑顔で言うと、

「公共の乗物だからこそ静かにせんといかんのやろ」と、これまたご立派な返し。

さらに「そのために*多目的室ゆうもんが、新幹線にはあるんとちゃうか?」と、

たたみかける一言。

「多目的室?なんですか?それは?」と問う僕に、今度はまったく関係ない若者から「お前が一番うるさいし」ボソッと、しかしキツイ一撃。

ふと周りを見ると皆、白い目で僕を凝視。当車内、ただいま完全にアウェイ状態。

悔しいがこれまで。僕は沈黙し座席につきました。

その後の広島までの道程が、こんなに長いと感じたことはなかった・・・。

が、僕は負けたんじゃありません。これ以上言っても無駄と思ったから止めただけです。

僕は、幼い頃ヒーローに憧れていました。

弱きを助け、強気を挫く。そういう人になりたかった。

今の僕を見たら、あの頃の僕はなんて言うだろう?

「だらしないなあー。あんな奴らやっつけちゃえよ」と言うかもしれない。

たしかにドラマみたいに「やられたらやり返す!倍返しだ!!」とはいかなかったなぁ。

けれども、弱い人を守りたいという気持ちは今もある!あの頃となんら変わりない!!

僕はあの母子を守れなかったし、怒鳴った人を成敗もできなかった。

けれども、見て見ぬフリはしなかった。

自分の信念のもとに行動し、決してそれを後悔していない。

誰かに褒められたい訳じゃないし、結果も求めていない。

自分が誇らしくあるため、自分が正しいと思うことを一言物申した。それだけです。

けれども、他人には「独り善がりな正義感を振りかざす目障りな勘違い男」と見られたのかもしれませんね。

世の中、いろんな考えの人がいますから、意見を押し付けることは難しい。

ただ、みんながもう少しだけ他人にやさしくできれば、他人の意見に耳を傾けようと

努力すれば、世界はもっと住みやすく楽しくなるんじゃないかな。

*多目的室とは、体の不自由な人や、気分が悪くなった人のため、または

 赤ちゃんの授乳、おむつ交換などに利用できる個室だそうです。

 知らんかった(-_-;)

                      

                       代表取締役社長  岡本 英之(2013.9月号エコヨムより)